白熱したご議論の最中ですが、ちょっとスペースをいただきます。
私は横浜に住んでいますが、中区には古くから風俗店と映画館が建ち並ぶとっても魅惑的な一画があります。(^^ゞ
今回ご紹介する「横浜日劇シネマ・ジャック」もその界隈にある映画館ですが、ここでは、6月19日(土)から8月6日(金)まで「犯罪劇場、四十九日。」(7週間・28作品)と題した推理映画の特集上映を行います。
本特集では、すべて原作のある邦画をプログラムしたそうです。
松本清張「ゼロの焦点」「影の車」「わるいやつら」「迷走地図」「天城越え」
有馬頼義「四万人の目撃者」
南条範夫「第六の容疑者」
角田喜久雄「悪魔が呼んでいる」
都筑道夫「国際秘密警察絶体絶命」
梶山季之「黒の試走車」
佐野洋「黒の札束」
黒岩重吾「黒の駐車場」「ひき裂かれた盛装」
横溝正史「八つ墓村」
島田一男「新・事件記者殺意の丘」「新・事件記者大都会の罠」
笹沢佐保「「空白の起点」より女は復讐する」「3000キロの罠」
西村京太郎「この声なき叫び」
泡坂妻夫「乱れからくり」
森村誠一「超高層ホテル殺人事件」
天藤真「大誘拐RAINBOW KIDS」
小林久三「錆びた炎」
辻真先「旅路村でいちばんの首吊りの木」
赤川次郎「いつか誰かが殺される」
夏樹静子「Wの悲劇」
高村薫「マークスの山」
宮部みゆき「模倣犯」
「全28作品を連日2本立で上映いたします。今回の特集上映をご覧いただくことで日本の推理小説作家の系譜を辿りながら、上質の日本映画をお楽しみ頂けると自負しております。
スタッフ一同、こころよりご来場をお待ちしております」とアナウンスされていました。
松本清張氏の「迷走地図」の中には速記が登場していますので、小説や映画をご覧になられた方もいらっしゃると思います。
熊崎式や中根式といった速記方式名も出てきますね。
シネマ・ジャック
〒231-0056 横浜市中区若葉町3-51
Tel 045-243-9800
京浜急行 黄金町駅下車徒歩5分、市営地下鉄 阪東橋駅下車7分
中根式の基本構成はインツクキ法を逆記するので、助詞は順記でサイン符号をつけます。
助詞のサイン符号を組み合わせたものがありますが、助詞符号が複雑になるだけです。私自身は使用しておりません。基本文字とサイン符号を組み合わせると使い勝手がよい場合もあります。これは使用する側における好みの問題だと思います。
助動詞、動詞の変化はサイン符号とは限りませんが、ストローク符号もあります。
北のおやじさんに
速記では、文法的な分類での「助詞」にこだわる必要はないとおっしゃるのは
その通りです。ですから私は前回の投稿の本文に
助辞(助詞、助動詞、動詞語尾など)としておいたのですが……。
それはともかく、中根式では助詞類は基本的にサインで表すのですね。
だからこそインツクキが基本的に逆記になっている、と理解してよいわけですね。
国語で言う助詞と速記で言う助詞とは異なる部分があると思います。中根式では格助詞(が、の、に)、接続助詞(から、ので)、並立助詞(か、と、の、や)、副助詞(きり、だけ、など、ばかり)、係助詞(こそ、は、も)、準体助詞(の)、終助詞(か、の、もの、やら)、間投助詞(さ、な、ね)という概念はありません。
中根式では助詞と言う場合には国語のように細かく法則を決めておりません。助詞はサイン符号であらわします。
速記の場合は国語のように「○○助詞」云々と説明をされると学習する方が嫌になるのではないでしょうか。
私が学習者の立場だったら、説明を聞いているだけでもうんざりしますね。速記的発想で助詞とは、「に、は、も、にも、を」等々であると簡単に説明をしてもらいたいものです。国文法云々と講義をされるよりも、速記文字を覚えることが優先ですから、この辺は簡単に説明をしてもらいたい部分です。
ほかの部分は、助詞という枠組みに入れずに速記法則の中で説明をしてもらいたいですね。
速記法則研究の立場から見れば、−速記から見た日本語−「タンフォノピア」という本の方が参考になりますね。
緑さん、お返事をありがとうございました。
すると、接する、の場合、元来がツ音だから促音表記ではなく長だ円、というふうには
せずに、あくまで音韻のとおりに書くわけですね。
V式では「する」がストロークだから、それでもよいのでしょうが、私がならった
石村式の場合、「する」は中央部負側加点ですので、
接する、を促音で末尾に短い切線をいれて、さらに加点となると、面倒な感じです。
ですからこの場合にはV式の「する」がストロークであることが有利に働きそうです。
V式で、もしスルが加点であれば、接する、の場合だと、
セッを長楕円で書いた方が書きやすいと思います。
で、速記方式は中速度になってきた場合の助辞(助詞、助動詞、動詞の語尾など)の省略のしかたで大きくわけて、下記の3通りがあると思います。
1.基本的に助辞は、サインを使う
あるいは、ストロークだけの助辞や両方の形を持つ助辞もあるが、主体はサイン
2.基本的に助辞は、ストローク(最短線もストロークとみなす)を使う
あるいは、サインだけの助辞や両方の形を持つ助辞もあるが、主体はストローク
3.基本的に、頻出のものには、サインとストロークの両方を設定し、サインのあとには
ストローク、ストロークのあとにはサインを使う。
早稲田式は2、中根式は1.石村式は3のように思うのですが、
V式は、どれになるでしょうか。
私の見方では、V式は2であると思いますが。
あるいは、中根式は1とは言えない、かもしれません。
緑さん、おやじさん、いかがでしょうか。
なお、石村式で、サインとストロークの両方を持つものとして、
思いつくままに上げますと、
ノ、ハ、モ、ニ、ヲ、トイウ(イで表すのと、空間分離と)
などがあります。
「たかひろ」様 「北の道楽おやじ」様
> では、V式では「接触する」「溶接する」「接する」
> は、ツの小長楕円と促音をどう使い分けるのでしょうか。
発音されたとおりに書き綴ります。
セ ッ (促音) ショ ク (大円) スル(字尾の右下に加点)
ヨ ウ (長音) セ ツ (長円) スル(字尾の右下に加点)
セ ッ (促音) スル(基本文字……1p・右下向きの波線)
(セの字尾寄りに切り線を入れた「単音+促音」の書き方を使えば加点も使えます。)
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> 緑匣さん「園内雄三」は、私のハンドルではありません。
失礼いたしました。お仲間で楽しく道を究めておられるのをうらやましく思い、お名前を出させていただきました。そのうち皆さんにお会いできるであろうことを楽しみにしています。
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(当方は基本段階の話ばかりでおもしろくないと思いますが、皆さん方の高度な速記の醍醐味はそれなりに楽しく味わわせていただいております。今後ともよろしくご示唆・ご指導くださるようお願い申し上げます。)
中根式の特色かもしれませんが、自分が使用する言葉に対しては、ある程度の速記文字を準備しておくことが必要だと思います。とっさに書いた速記文字は99.9%が読めませんね。
「速記法則オタク」がいるかどうかわかりませんが、自式のいろいろな資料収集をしながら速記法則に熟知していれば、速記文字を改良するときには参考になると思います。
おやじさん、さっそくのご説明をありがとうございました。
なんでもかんでもツやッの省略法をつかうわけではない、ということは
当然だと思うのですが、たとえば、セッショクをセショクと書く、接するろセスルと書く、なんてのは、とっさにやるのではなく、あらかじめ使える語彙を決めておくの
ですね。
「利する」と「律する」、「誇張」と「骨頂」などのように紛らわしい速記文字を書き分けます。
「利する」は、ウスヌムルの「ル」のツノ出し(クよりも深い)省略、「律する」は加点法の「スル」。
「誇張」はそのまま書きますし、「骨頂」はちゃんと「詰音」を使用します。
何でもかんでも省略法を使用するわけではありません。