速記講座【11】 右回転曲線(ナ・ラ行)


 右回転の曲線ということで、ナ行の半分の線のラ行が出てきました。順番から 言えば「ハ・マ・ヤ行」なんですが、よく発音される「ラ行」の方を先に練習す ることにいたしましょう。



 速記文字を見たらすぐ気がつくと思いますが、「ナ行」は、「カ行」の裏返し というか全く逆の曲線ですね。「カ行」が左回転で「ナ行」は右回転というふう に性質の違う曲線ですが、見た目には同じ形状のように思います。

 その中でも特に「ナ」と「キ」、「カ」と「ニ」は単独で見たときにはよく似 ているので、たまには混同する人もいるかもしれません。

 時計で2時の方向と7時の方向ということは、傾きだけを考えると水平方向か ら30度と60度の違いです。その差わずか30度の斜線ということで、1つ1つの速 記文字を取り上げると相当似てくるわけです。

 しかし、書き出す方向が全く違います。言葉あるいは文章として書きつづって いくと、自然と向きの違いがわかってくるので、問題なく読み書きできます。
 そして、仮に1字ずつ単独で書かれた場合でも、横線に近いか縦線に近いかと いうことではっきりと書き分け・読み分けができるようになります。



 百字練習帳というのがありますね。小学校のときに漢字の練習に使いました。 速記でも使えますよ。また、このごろは「百ます計算」というものも奨励された りしています。繰り返し練習でしっかりと自分のものにしていくことが、次の段 階にスムーズに進むために一番よい方法なんだということでしょうね。