速記講座【2】 3方向の直線
 
 さあ、第2回です。前回、時計の中の「3本の矢じるし」を示しましたね。
  


この時計の2時、3時、4時の「3本の矢じるし」がそのまま速記文字になって いるんですよ。
 つまり矢尻を外すと直線が残りますね。それがそのまま「ア」「オ」「ウ」に なるんです。
 これらをローマ字であらわすと、それぞれ「a」「o」「u」となりますね。

 時計の針で2時の方向が「a」をあらわします。
それが進んで3時になると「o」を、
さらに進んで4時になると「u」をあらわすというふうに、
それぞれの方向で母音「a」「o」「u」を表現します。

 そして、これに子音「k」「s」「t」の形状(長さと曲直)の要素が加わる と、「カ・コ・ク」「サ・ソ・ス」「タ・ト・ツ」というふうに、仮名1字分の 発音をあらわすというわけです。

  −−−−−−−−−−−−−
 ところで、矢の先についているのに、矢尻なんて名前はおかしいなと思いませ んか。
 実は、矢先という言い方もあるんです。要するに本体があって、その端っこで すから、飛んでいくときは先になりますし、持つときは下になるからだというよ うないろんな説があるようです。